「まちと、私と、らしさと。」番外編

Print

L&HARMONY清澄白河本店にて写真&インタビュー展「まちと、私と、らしさと。」が始まってもう25日。おかげさまで多くの方に足をお運びいただき、このまちに関わる女性の「らしさ」を目撃していただいています。

今回展示したのは「あなたにとって、わたしらしさとは?」という問いへのアンサー。でも実は取材時にもう一つの質問をしていました。それは「あなたにとって、清澄白河とは?」

心がじわっと温かくなるような話を聞けたので、WEBで番外編としてお楽しみいただけるようにしました。展示とは異なりほぼ手直しや再構成をせず、その方のそのままの言葉を載せています。言葉の選び方、話し方、テンション…そんな所も合わせてお楽しみいただければ幸いです。そして7月29日の最終日まで会期も残りわずか。ぜひ興味を持ってくださった方、展示に遊びにいらしてくださいね。


清澄白河に住んで四年目。一週間に一回はいい街だなって思っています。電車に乗らなくても、いいお店が周りにあって、パン屋さんもいっぱいできて。そんなお店が徒歩圏内にあるなんて、なんて幸せなんだろう。そして、この清澄公園の緑。清澄公園は暖かくなってくると、週一で寝っ転がってランチしたりしてて。疲れてると来る。視界にビルも入ってこないんですよ。あと旦那さんと付き合う前の初デートで、清澄白河を案内してもらって公園に入った瞬間「何この公園!めっちゃいいねー!」ってなって。それが印象的かな。なんていうかな…入ると急に緑がわーって来る感じ。旦那さんと週一回は散歩しているんです。

長部愛(@aigossy
結婚を機に2014年から清澄白河在住
現在はパーソナルスタイリストとして活動


清澄白河に住んで「地元ができた」って思ったんですよ。新潟生まれで、東京に上京して、大学4年間は同じ所にいたんですけど、社会人になってからは転勤で海外に行ったりもして。ここに戻ってきて「TreckTreck」を始めて。美濃屋さんに寄って縁側でおしゃべりしたり、町を歩いてたら椎名硝子の椎名さんに会ったり。顔見知り、家族ぐるみの付き合いの人が少しずつ増えていって。「あ、私、ここにいて良いんだ」ってすごく思えたんです。清澄白河に住む前は期限付きだったので。地に足をつけて、ここから離れなくて良いんだって初めて思ったんですよね。その理由は家を買ったこともあるけれど、家を買った以上に人・土地・町につながっていて安心する感じがあります。

伊藤薫(@trecktreck
深川の街と人を巡るツアー「TreckTreck」運営
イベント「深川ヒトトナリ」事務局を担当


清澄白河はずーっといたい所、かなぁ。たとえお店を閉めるとしてもずっといたい所かな。ここには心がある人が多いかも。私、性格的にすごくおっちょこちょいで、抜けているから。人の助けがないと昔から生きていけないタイプなんですよ。困ると手を差し伸べてくれる人が周りにたくさんいて。元気がないときは遊びに誘いだしてくれたり、お店でお腹空いているとご飯を持ってきてくれて「一緒に食べようよ」って言ってくれたりとか。何でしょうね…。思い出そうとすると思い出せないような小さなことなんですけど「ああ、ありがたい」っていう地味なことがたくさんある気がします。しあわせだと思います。

角まゆ(@tipiclover
森下にセレクトショップ「snug」を2014年にオープン
夫・吉和さんと着心地を重視した日本製の洋服をセレクト・販売


清澄白河は、はじまりの場所だと思っています。まだ愛知に住んでいた高校時代、東京に来て「美術館行くぞー!」って気合いを入れて行ったのは東京都現代美術館だったし、初めて企画展として展示させてもらったのも清澄白河。そのご縁が今までずっと続いている。町がすごく変わっていくのも見ているし、住んでいないけれど東京=清澄白河という感じ。昔はギャラリーコンプレックスを目指して歩いて、いつも迷ってしまって清洲橋に着いちゃったんです。この橋まで来ると「行き過ぎた…」って戻るのを何度も繰り返していて。ただ、東京に住むようになってから清洲橋まで来ることがなくなったんですよ。それは迷わなくなったから。いずれギャラリーコンプレックスもなくなって、清洲橋まで来ることもなくなって。橋なんですけど「まだあるのかな?」って思っちゃう(笑)今日来てみると「ああ、東京だな」って思う。この…ビルを抜けた後の空が開けた感じが東京だなって思う場所なんです。久しぶりに来たから、というのもあるかもしれません。

三瓶玲奈(@reinamikame
2014年「深川番所」、2015年「Cafe 清澄」にて展示開催
現在は画家として活動


清澄白河はいつでも帰ってきたい場所で、これからもそうあり続けると思います。でももう住むことはないかもしれない。住んでいたアパートで周りの人と仲良くなったことから始まって、アパート以外の町の人やお店の人ともつながりができました。地元とは違うけど安らぎを覚える場所っていう気がしていて。学生時代に住んでいた町は、そこまで地域の人とつながりが持てるって感じじゃなかったのと、私自身もそこまで地域コミュニティに属する感じじゃなかったから。清澄白河に行って、知り合いが多い人たちに出会いました。みんなおだやかに外向きでガツガツしすぎず、人と自然につながれる。そんな人たちが近くにいたことで、外とつながりができるのは良いなぁと思った部分もありました。人と出会ったとき、自分から一歩踏み出して関わりはじめたのは清澄白河に住み始めてからかもしれません。

佐藤麻里(@smar07
2013年から2017年まで清澄白河在住
今夏から北海道のゲストハウスで勤務予定


【「まちと、私と、らしさと。」忠地七緒 写真&インタビュー展】
日時:2018.6.30 Sat – 7.29 Sun 11:00-19:00 ※不定休
場所:L&HARMONY清澄白河本店(東京都江東区平野2-6-1)
http://landharmony.com/