まずは「体」に目を向ける

先々週、子の風邪がうつり、声が出なくなり、気持ちも落ち着かなくてせかせかしていた。そんな中、知り合いとLINEしていて、衝動的に書かなくていいことを送ってしまった。

普段はそういう衝動を理性でコントロールするのに、体がこわばって思考停止状態で、そのこわばりを吐き出した感覚だった。吐き出した瞬間は楽になったけれど、そこそこな後悔におそわれた。

翌日、月1で通っている整体の先生に体を見てもらったら「ガチガチですよ、なにかありましたか?」と。一連の流れを話したら、それは体調不良や心配、仕事などいろんなものを背負いすぎて、重さに耐えきれなくて、出ちゃったんでしょうね、と。体は正直ですから、と。

頭ばかり働かせて、体を置きざりにしてたなあ。その状態が苦しくて、出ちゃったんだろうな。この経験から、何かしたい時、まずは体の声を聴いて、体にアプローチした方が効果的だと痛感した。

こわばりをすっきりしたいなら、首をセルフマッサージしたり、肩甲骨をストレッチしたり、ベランダで深呼吸する。落ち着きたいなら、体を温める(足元・お腹)、呼吸を深くする、ゆるむ効果のある精油をかぐ、自然の中に身を置く。パフォーマンスを最大化したい時は、整体で体を整える、交感神経が優位になるハーブティーを飲む、など。

今までは「頭で考えて→体が動く」ととらえていたけれど、もしかしたら体が先で、動きに思考が影響されているのかもしれない。まずは体、体、私。

理想への執着を手放す

今まで、何かやりたいことがあるとき。一生懸命頑張ってどうにかこうにかそこへ向かっていく方法を選んできた。えいやーっおりゃーって。頭は使いながらも、最後は割と力技で。それで成功したこともあれば、うまくいかないこともあった。

でも最近は「もう、流れに任せましょう」スタンスに意識的に変えていっている。頑張らなきゃ、頑張らなきゃモードを手放し、気負わない。なるようになるし、ならないときはそれもまたいい。そんな感じで日々を生きていたら、目の前にやりたいことがポンとあって、それを受け取ればいいだけの状態になっていた。

ということを、よく本で読んだりしていて、本当かな〜って訝しがっていたけど、本当だった。腹の底から自分を信用して、毎日をちゃんと積み重ねていく。ただ、それだけ。抽象的なことしか書けないけれど、きっと答え合わせできる日が来る。

風邪の時こそ、自然にふれる

GW明けから子が体調を崩し、もうすぐ3週間になる。鼻水とせきがしつこく出て、私と夫に見事にうつり、しかもぜーんぜん治らなくて、家族3人、みーんな体調がぐずぐずだ。

よく「保育園入ったら風邪もらってくるよ〜」なんて聞いて、ああそういうものなのね、とどこか他人事にとらえていたけれど、マジでマジでマジなのである!

で、そんなときこそ、植物や自然の力を活用しよう、と気持ちを切り替え、いろいろと試している。

ユーカリ・ラディアータの精油を熱湯に1滴垂らして簡易アロマディフューザ。大根を角切りにしてはちみつをかけて作るはちみつ大根。どちらもすぐ症状を緩和するわけではないけど、じわじわてきめんに効く。

梅仕事用の梅が届いたので、梅シロップを仕込み、まるふく農園で買ったハーブを植え替え、なんだかここ数日の私は、自然にどっぷり。至福。

そんなこんなで、そろそろ治ってくれ、私たちの風邪よ…


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前田敦子の”月月”
雑誌『あわい』創刊

夕日が滲む感覚で、光を捉える

自分が好きな写真って、どんな写真だろう。一つキーワードとして上がってきたのが「湿度」だった。

カラッと明るい写真に憧れる。明るくて誰からも愛される人気者に憧れる。でもどちらかというと私は陰。だから写真も少し影があって、しっとり、じゅわーっとしている方が好き。

今のレンズは高解像度・キリッと描写することに注力しているように思う。それらに私が出したい表現は残念ながら見つからなかった。

懐古主義ではないけれど、少し昔の、もう古いよね、ぼやーっと写るよね、みたいなレンズが圧倒的に合う。その描写はフィルムでしかできないと思い込んでいたけど、デジタルでも工夫すれば、表現できた。だからうれしくっていっぱい書いちゃうね。笑

まつげ越しに夕日が滲むような感覚で、いつも光をとらえている。それはキリッと描写されていなくていいし、ピントが画角全部に合っていなくていい。そういうスタンスは、いわゆる教科書的な写真論とは異なるのかもしれない。でもそれでいい。ようやく感性を信じられるようになった。


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前田敦子の”月月”
雑誌『あわい』創刊

思いがけず高知で出会った3つのハーブ

昨日とある撮影で、高知の自然をめぐってきた。牧野植物園、仁淀川、最後にタイミングが合って寄ったのがまるふく農園。ハーブ専門の農家さん。

植物療法を通じて自分の心身と向き合うにつれて、外側の自然への興味もあふれ出し、最近は緑が多い公園を散歩したり、引越し先として自然豊かな地を探している。でもずーっとやりたくてできていなかったこと。それはベランダ菜園。

だって植物は枯らすし、面倒くさがりだし、子どもがいるから手をかけられるか自信ないし…。そんな言い訳を重ねて重ねてなかば諦めていたのに、引き寄せられるようにまるふく農園に行けて、飛行機の時間が迫る中、3つチョイスしてもらった。

レモンバーベナ、スペアミント、ローズマリー。どれも葉を鼻に近づけると、すうっと香りが体に抜けていく。強くて心地よい、生命力の香り。

早速、今朝、カンパーニュにローズマリーを載せてみた。いつもの朝ごはんにハーブを添えるだけで、特別な一日が始まる気がする。気がするだけかもしれないけれど、気分というのはとっても大切なのです。

さて私は育てられるのでしょうか。笑 生活の楽しみがまた一つ、増えた。


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