寝かしつけを手放した

子が寝かしつけなしで寝るようになった。

妊娠中から子がよく眠れる環境を作ると決めていた。よく眠れた方が子にとって心地良いだろうし、私たちの時間も取れてストレスが少ない、という思いから。

退院初日から1日のリズムを作り、さまざまな試行錯誤を経て、今は抱っこ・とんとんといった寝かしつけをせずにベッドに置くだけで自力で眠りにつく。朝寝も昼寝も夜も。夜は23時に授乳したあと朝7時までぐっすり眠る。

もちろん最初から一人で眠れるようになったわけじゃない。生後2ヶ月頃までは抱っこで寝かしつけしていたし、”抱っこで寝かしつけ”も幸せで手放すのが寂しかったし、一人で眠るなんて遠い先のことだと思っていた。一人で眠れる赤ちゃんの話を聞くたび、都市伝説だと思っていた(笑)

でも友人の体験談を聞いたり、本を読んで夫と相談したりして「もしかするとできるのかも?」と思いはじめ、少しずつ親の手助けを減らしていった。


まずは夜から。方法はシンプルで、眠くなるタイミングでベッドに置いて寝室を出る。数分うにゃうにゃ言っている(抱っこして助けたくなる…!)。でもそのあとすとんと寝る。朝寝と昼寝も試してみたら数分うにゃうにゃ言った後、ちゃんと寝るようになった。どちらも試した初日から。

えー!一人で眠れるの?!?!?!衝撃。

寝かしつけを手放したことで気づいたのは、子はもう自分の力をちゃーんと持っているということだった。言葉を発さない子に対して、ついあれこれ手助けしたくなる。寝かしつけしてあげなきゃと思いこんでいた。

でも子は寝かしつけなしにぐっすり眠るようになった。毎日よく眠り、よく飲み、基本的に情緒も安定していて、ごきげん。起きたあと、よく眠れたね、えらいねって声をかけるとにたーっと満足気に笑う。

寝かしつけを通じて、生まれながら持っている子の力を信じること、そして力を伸ばすために親が勇気を持って手を離す大切さを教えてもらった気がする。


もちろん毎日成功するわけじゃないし、今後寝なくなったり夜泣きすることもあると思う。眠り以外でたくさんの困りごとも起きるだろう。そういった時も、この気付きを大事にしたい。生まれ持った子の力を信じること。

余談:参考にした本は『カリスマ・ナニーが教える赤ちゃんとおかあさんの快眠講座』『すぐ寝る、よく寝る赤ちゃんの本』です。どちらもゆるーく子と私たちに合う部分だけ参考にしています。1冊目は有名な「ジーナ式」でスケジュールどおりやるのは苦しい人も多いはず。根を詰めると疲れるので、がんばらないで親子が機嫌よくいられることを大事にしています。


前田敦子の”月月”
雑誌『あわい』出版