スマホとの距離感

昨日『デジタル・ミニマリスト』という本を読んだ。暮らしにスマホやSNSは欠かせないツールになっているけれど、侵食されすぎでは?哲学を持って主体的に使おうという内容。

早速、スマホやSNSと距離を置く生活を始めており、心地よく、穏やかだ。私は数年前にTwitterをやめてだいぶ気持ちが楽になった。何か追っていないと!という焦燥感から解放された。

今度はFacebookをやめたいと考えている。数百人もの友だちがいるけど、その中で本当に友人と認識しあえる人が何人いるだろうか。大切な気持ちはこのブログとInstagramに残している。惰性で続けるなら、手放してしまった方が身軽、きっと。

以前、スクリーンタイムを確認したら6時間(!)だった。そんな自分が嫌で、寝室にスマホを持ち込まないようにしたり、SNSアプリを削除したりして、最近は平均3時間程度。でも3時間って映画1本観れるよね…。本も1〜2冊は読める。

スマホやSNSをゼロにするのは現実的じゃない(だって楽しいし役立つこともたくさんある)。だからこそ、自分なりのポリシーを持って、賢く使いこなしていきたい。


前田敦子の”月月”
雑誌『あわい』創刊

決めつけない

ゴールデンウィーク。家族で代々木公園に遊びに行ったり、赤ちゃん本舗行ったり、ゆったりとした時間を満喫している。

子とのお出かけは荷物も多くなるし(離乳食・ミルク・おむつ・服)、体調を崩さないか、泣かないか…と心配も多いけど、1人や夫婦のときとは違う楽しさがある。

落ち葉を食べそうになったり、土を握りしめてご満悦だったり、傘を見て不思議な顔をしたり。毎日毎日あたらしい。去年の今はまだ妊娠中だったんだよなあ。まあるいお腹をなかなか受け止めきれなかったこと、もう随分昔のよう。

よくこんなことを言われる。「忠地さんって子ども産まないのかな?と思ってました」私もそう思っていた。中学生の頃に「子どもを産まない人生にしよう」って決めていたくらい。

でも子が私たちのもとにきてくれて、ほんとうに楽しくてかわいくて新鮮な発見に満ちていて。今0歳で、親離れまであと5年?10年?だとして、こんなうれしい時間があと数年は続くの…?

自分のこと、未来のことを決めつけない。なるようになるし、ならないことは手放せばいいんだろう。


前田敦子の”月月”
雑誌『あわい』創刊

”フィルムに寄せる”は新しい表現

前回の記事で、自分の撮影スタイルを見直しているという話を書いた。今日は具体的な内容を。

写真をはじめた当初からずっとフィルムカメラが好き。撮り直せない一回性、あわいを感じる表現、色あい、質感、フォルム…理由を挙げるとキリがない。作品は基本的に全てフィルムで撮っている。

でもここ1〜2年フィルムが高騰し、品薄がデフォルト。残念ながらフィルム市場は縮小傾向にある。そんな悲しい現実を今まで見て見ぬ振りしていたのだけど、時間もあるし、今後どうしていくかをちゃんと考えてみた。

結論としては、どうしてもフィルムで撮っていきたいもの…たとえば前田敦子の”月月”はフィルムで撮る。そうじゃないものはデジタルで撮ってフィルムに寄せていくことも考える。


つい最近までデジタルをフィルムに寄せていくなんて、正直かっこ悪いと思っていた。嘘じゃんって思ってた。ただ、表現を模索していくと「え、めっちゃ可能性ある!楽しい」。

レンズを選べばフィルムのようなファジーな写りを再現できる。レタッチを細かく詰めていけば、フィルムの色合い・質感に近づけることはできる(詰める作業も結構楽しい)。フィルムをデジタルで再現することは「嘘」じゃなくて、新しい表現だ。

デジタルだったら暗い場所でも撮れるし、何枚でも撮れるし、現像に出さないからこそ、色をほぼすべて自分でコントロールできる。

フィルムの縮小を嘆くだけじゃなく、デジタルカメラでどう撮れば伝えたい世界観を届けられるのか、思考をスイッチしてみたら、確実に新しい世界が広がりつつある。

私は今、写真をはじめた時と同じくらい、ワクワクしている。


前田敦子の”月月”
雑誌『あわい』創刊

見直す、見直す、見直す

4月、仕事がそこまで詰まっていないこともあり、今まで続けていたことを見直すいい機会になっている。

たとえば写真の色。私はフィルムの色調が好きで、できる限りフィルムで撮りたいのだけど、最近フィルムが高騰していて。高騰しているだけならまだしも、入手すら難しい。だからデジタルで撮った写真をフィルムの色調に近づけることで、新しい色表現ができないか細々いじっている。

たとえばレンズ。ここ数年、同じレンズを愛用しており、不満はなかった。不満はなかったけど、ずば抜けていいと思えなくなっていたのが正直な所。だから気になっていたレンズをレンタルして、試し撮りしている。

見直す=今までを見つめて、時に否定し、新しく変えていくこと。それは心理的な負担が結構ある。負担というか正直面倒というか…(笑)だけど、一度はじめてみると楽しい。”見直し”の先にどんな表現ができるんだろうとわくわくする。今日の写真は色とレンズを変えてみたもの。今までの私っぽくはないけど、好き。

そんなこんな模索しているうちに、また新しいご縁がやってくる。


前田敦子の”月月”
雑誌『あわい』創刊

思い立ったらすぐ動く

今週、思い立って葉山に行ってきた。なぜ?直感で行きたいと思ったから。

最近、自分の中にある「○○したい」になるべく素直に動くことを心がけている。行きたいと思ったら行く、食べたいと思ったら食べる、寝たいなら寝る。言葉にすると簡単に思えることが、現実は案外難しい。

たとえば朝、葉山に行きたいと思っても、その日は雨。車で1時間はかかる。行って何か得がある?私たちは頭でいろいろ考える。面倒だし、行かなくてもいいんじゃないって気持ちになっていく。

結果、行って大正解だった。

大好きな『sunshine + cloud』でおいしいごはんを食べ、お店の人と話し、保育園かばんにぴったりのバッグを見つけて、歩いて一色海岸へ。平日の一色海岸はいつも静かだ。海辺を歩きながら物思いにふける。抱えていた悩みが小さく溶けていく。

葉山行きをやめたとしても、人生にさほど影響はなかったと思う。でも自分が行きたい所へ、自分を連れて行く。たとえ面倒でも、自分にそうしてあげる。そのことが私自身を満たしてくれる、自信につながる。

随分前にインタビューした、アーティストの山崎美弥子さんがこんなことを話していた。

「小さな選択が重なって大きな選択になるんですよ。小さな選択でいつも嘘をついている人が、大きな選択で突然正直になれますか?」自分の人生は自分らしく描く

その言葉が持つ意味を、今あらためて感じている。やりたいことを、やろう。小さなことでも、面倒でも、ていねいに。


前田敦子の”月月”
雑誌『あわい』創刊