写真と文を仕事にすること

独立6年目の今、写真と文、どちらも仕事にすることは呼吸と同じくらい当たり前のこと。だけど当初は「写真だけに絞れない自分は半人前なのでは?」という疑念が消えなかった。

結局、そのモヤモヤから抜け出せたのは独立3年目くらいかな…。きっかけは他者肯定と自己肯定。当時お手伝いしていた写真家さんに「そのスタイル、いいね」的なことを言ってもらえたこと。そして何より写真と文というスタイルを面白がって、価値を見出してくれる人が増えてきたこと。

雑誌『あわい』でお話を伺った古川誠さんが、取材後こんなことを言ってくれた。

「ピントを合わせるように、インタビューもするんですね」

写真を撮るとき、どこにピントを合わせれば一番魅力的に写るかを考える。話を聞いて文を書くとき、どこを論点にすれば一番魅力が伝わるか考える。やっていることは写真も文も一緒。

写真と文。どちらの領域でもいいものを作り出せれば、無敵だと思う。無敵ってなんやねんって感じですが。笑 写真で届けられること、文で届けられること、どちらも組み合わさるから届けられること。

そこにあえて挑戦していきたい。生涯かけて。


前田敦子の”月月”
雑誌『あわい』創刊