日々の粒子6

5/3
庭の橙の花がだいぶ咲いてきて、どこから嗅ぎつけるのかメジロたちが戻ってきた。おかえりなさい〜!シロツメクサの種を蒔く。お隣さんから「梅が採れたらお裾分けしますね」と。なんてやさしい世界。ビオラにアゲハチョウが止まり、蜜を吸っていた。バスに揺られて鎌倉山へ。七里ヶ浜を一望できる秘密の場所が大好き。

5/5
近くの公園を息子と散策。公園で桑の実を見つけたけれど、まだ青々として硬いね。あと1ヶ月くらいかなあ。桑の実をもぎる喜びを去年知ってしまったから。アオダイショウを見つけて、のんびり見守る。家の近くでエルダーフラワー。干したスギナをお茶とふりかけに。雑草と嫌がられるものは、大抵薬草でもある。すべては繋がっている。

5/7
南向きで、日当たりの良い庭なのだけど、朝、影になることが多くなってきた。それはお隣さんの梅の木が茂りはじめたから。光の色や落ちる影でも季節を感じる。友人からもらったミニトマトの種が芽吹いた。山を眺めていると、緑にもグラデーションがあることがわかる。深緑、若草色、萌黄色。鎌倉駅から家まで歩く道すがらにジャスミンの香り。5月は甘い香りの花が多いのかな。

5/8
数日前に巻いたシロツメクサの種が発芽!ふかふかの土からぴょんぴょこのぞく小さな芽たちがうれしい。友人とネロリのお花を摘んだ後、鎌倉駅前の園芸店でクリーピングタイムを発見。もちろんすぐさま購入。庭をつくることと、原稿を執筆することは結構似ている。感覚をたよりに、一つの形にしていくこと。

日々の粒子5

植物とたわむれる暮らし、季節のときめきを淡々と。

4/26
朝から庭仕事。息子がレモンバーム、ティーツリーなどのハーブをおさるのジョージのコップに入れて、ハーブウォーターを作っていた。庭のスギナを摘んで、スギナ茶作り。喘息に効くと聞くし、雑草は薬草だ。公園でシロツメクサを摘んで、空き瓶に生けた。

4/27
蕗の葉のふちに朝露。レースのようで見惚れる。庭の緑たちがいきいき!道端に並ぶたんぽぽの綿毛の円があまりに均一で宇宙。よもぎの新芽をつんで、よもぎごはん。口の中に春が広がる。中耳炎疑惑の息子に里芋湿布をしてみたら「おしゃれだね」と言った。

4/28
朝から息子がガラスを割ってケガ。クレイで止血して、その辺にあったコットンで巻いて。身の回りにあるものでケアできることは安堵につながるなあ。稲村ヶ崎のシェアオフィスまで、山をひとつ越えて。鎌倉駅、北鎌倉、七里ヶ浜…どこに行くにも山を越えていくのだ。つい最近まで桜でピンクだったのに、今は藤の紫。

4/30
庭のビワの葉を収穫して、夫にこんにゃく湿布。庭にビワの葉がある心強さよ。

5/1
新緑まっさかり。自転車を漕ぎながら、山を仰ぎ見る。藤の花があちらこちらからこぼれ落ちる。庭のネロリが咲きはじめて、漂う甘やかな香り。昼休みに奄美大島で買ったとうもろこしの種が無事発芽したので、地植えした。由比ヶ浜への散歩途中、そこかしこから漂う甘い花の香り。鎌倉に来て、道ばたの花の香りをかぐのが日常になった。

日々の粒子4

4/18
お昼時、庭にふと目をやると白い椅子の下でキジバトが毛づくろいしていた。自然と人の境界が曖昧であることに、妙に安心する。

4/19
トマト、なす、きゅうりの苗を植えた。添木に剪定枝を使ったのが肝。なるべく自然なもので。お昼はたけのこご飯。北海道の友人から野菜の種が届く。ミニトマト、サニーレタス、バジル、コカブ…。種のシェアというあらたな趣味。そしてご近所さんの家でまたもやたけのこ掘り。春の鎌倉はたけのこ!

4/20
チューリップが枯れそうで、急いでリビングに生けた。たけのこのお隣にチューリップ。家の中まで春。山を見あげると、ちらほら藤の紫。たけのこを煮るために米ぬかを探すが、どこも売り切れ。アピスとドライブで混ぜ麺。添えられるたけのこ。また出会う。

4/21
朝から水やり。ローズマリー、ミント、バジル、金柑。息子が一つひとつ水やりする姿を見て、奇跡のように感じる。最近昼になると現れるキジバト。言葉通り羽を伸ばしてくつろいでいる。執筆の傍ら、庭を眺めると蝶が飛び交い、すずめが喧嘩。夕飯時、息子が庭で摘んだペパーミントをカレーに添えてくれた。

4/22
友人の種で種まき。ミニトマト、赤紫蘇、バジル、セージ。離乳食でつかったリッチェルの冷凍保存容器を代用して。庭は適当でいい。種を蒔き、芽吹くまでの時の流れに癒される。執筆の合間に椿を剪定。夜、ファミサポさんからお庭の花束の差し入れがあり、私たちからはビオラの小さな花束。植物が贈り物。

4/23
お昼ごはんは、夫手製のたけのこと豚肉パスタ。うまい〜〜〜!たけのこはご近所さんの庭で、上に散らしたネギは庭で取れたもの。地産地消って聞くと難しく感じてしまうけど、ふと気づけば地産地消だった。そんな温度感の方が、結果的に地産地消への近道だと思う。マーガレットの花束をティーポットに生けて、きゅん。

4/24
実家の母から、息子が旅先で摘んだ花が咲いたよとLINE。血は争えない。ファミサポさんの家に椿を持っていったら、挿し木していたし、昨晩は友人宅で種をお裾分け。お金を介さない、地に足のついた喜び。

日々の粒子3

4/12
お庭で朝ごはん。橙の葉が夜露にぬれて、ダイヤモンドみたい。チューリップの黄色とピンクが満開。どこかから鼻歌が聞こえてくる。しいたけを子がもぎって、お昼はしいたけパスタ。冬に出てこなくて心配してたけど、春になったから。待つ大切さを季節は教えてくれる。近くの山に登り、エルダーフラワーの花、満開の桜、鳥たちの合唱、春の峯山は天国。庭でナスととうもろこしの種を蒔き、ジューンベリーを植えた。直売でレタス無料!

4/13
朝ごはんはレタススープ。季節のめぐみは食卓で繋がってゆく。グミの花が咲きはじめた。甘い白の香り。夕方、ウグイスの声が聞こえてきて、雨が止んだことを知る。

4/14
雨上がりの庭へ。サルスベリの新芽。雨のあとはいつも植物が育つ。人も同じだから、安心してていいよねと思う。若宮大路でつつじ、由比ヶ浜でツバメ。刻々と季節が進んでゆく。

4/15
早く目を覚ました息子が「ウグイスが鳴いてるから朝だよ」と言う。鳥のさえずりが目覚まし時計。

4/16
朝、久しぶりに1人で庭へ。簡単な太陽礼拝とラジオ体操をして、草むしり。ティーツリーの新芽が伸びてゆく。打ち合わせでクライアントに贈る、ビオラの花束を作った。ビオラは束ねるのが1番かわいい。電車で春を持ち歩く。東京からの帰り道のタクシー、フロントガラスにぽっかり浮かぶ月。「今日は月がきれいですね」運転手さんがつぶやく。

4/17
庭の白木蓮にバスタオルを干す。アシナガバチが軒先を徘徊していて、春だなあ。ハチやアブも案外怖くないと知れたのも、鎌倉暮らしならでは。執筆の合間にスギナを干す、薬草茶を作ろう。お昼時、庭にスズメとハトが散歩に来て、並んで砂浴び。夕方、ピンポーン。お隣さんから採れたてたけのこのお裾分け。やったー!

日々の粒子2

4/2
朝ごはんを食べ終えて、息子がおもむろに庭へ。写真アルバムを庭の木々に見せているんだ、と。人と自然の境界線が曖昧でいいな。昼、ムクドリ親子が庭にやってくる。なかなか距離が近く、その図々しさが好き。梅の実がなりはじめた!慣らし保育で帰ってきて、ナスの種とレモンバームを買いに行った。

4/3
ついに晴れた。目の前をふわり、アゲハチョウ。今年初めて。白木蓮に止まり、どこかへ飛んでいった。梅の実がふくらんでいて、今は赤ちゃん。冬に枯れてるように見えたティーツリーが青々としてくる。心配しなくていいよね、と思う。ちゃんと蓄えているから。

4/6
チューリップの先端にピンクと黄色がにじんでる。子どもが「さいた、さいた」と歌い始めた。ダイニングが小さな花畑。パンジー、ビオラ、ヒナゲシ。直売で夏みかん100円。北鎌倉のスミカ探求舎でヤマブキ、菜の花、ペパーミント。山桜に惚れ惚れしながら、ママチャリを漕ぐ。

4/7
ピンクのチューリップがついに咲いた。「さいた、さいた」の心境。咲くまでの待ち遠しさを歌にしたのかもしれない。昼ご飯を待つ間、モンキチョウが飛んで行った。雨が止んだら、なぜ鳥たちはさえずりはじめるんだろう。庭の左を耕して、土がふかふか。夜、山の向こうから江ノ電の音が聞こえてきた。

4/8
少しずつ蕾の先が黄色に染まってゆくチューリップ。朝ごはんができるまで、仕事の合間に、庭で土を耕す。ふかふかで、みみず発見。チューリップが朝は閉じ、昼はひらき、夜はまた閉じる。

4/9
歩いて近くの野原へ。ウグイス、シジュウカラ、リス、ヤマザクラ。平日8時半とは思えない静けさ、美しさ。チューリップは朝昼晩で素顔を変える。たんぽぽとオオイヌノフグリのテンポ、庭のしいたけがにょきにょき。直売でたけのこ!こぼれ落ちる山桜。

4/10
家の前の桜、満開。咲く花びら、拾う花びら、息子のポケットにつぶれないようにそっと入れる。ビワの実が小さく膨らんで来た。コーヒーかすを干してナメクジ対策。夏みかんの皮は陳皮に、大根の皮はそのまま土へ戻して堆肥に。夏みかんの種をの薄皮を剥いで、種まき。全てはつながっている。