心も機材も軽やかになっていく

数年前、フォトグラファーと名乗り始めた頃、ひたすら不安だった。この機材を持っていたらどう思われるか、ごつそうな機材を持っていかないと、一人前として見てもらえないんじゃないか。

そんな不安を体いっぱいに張り巡らせながら、毎回重い機材をもって撮影に向かっていた。

最近、日常使いのカメラをフィルムからデジタルに変えた。

子どもが生まれ、荷物が多くなり、フィルムカメラの重さが負担になっていた。だんだんカメラを持ち歩かなくなり、そんな時に限ってシャッターチャンスは不意に訪れるもんだから、落ち込んでいた。

1月。とあるデジカメが気になってレンタルしてみたら、それがもう、とっても良かった。軽くて持ち運びやすく色も追求すれば多分大丈夫。すぐに買って、毎日ポケットに忍ばせている。

「フィルムじゃなきゃ」みたいなこだわりはどこかにあって、今もなくなったわけじゃないけれど、気負わずシャッターを押せるし、jpeg撮って出しで納得できるトーンだから、撮ってすぐ公開できる。軽やか。

あたらしい相棒と、これからどんな世界を描けるんだろう。世界、とか言いながら日常のとりとめないことにカメラを向けていくんだけど。

何より、デジタルで撮る写真も私の写真だ。

保護中: ”月月”カレンダー特典画像

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【Work】マーナのある暮らし、撮影&執筆

日常を豊かにする生活用品を数多く生み出しているマーナ様のコンテンツを作成しました。

テーマは「雨の休日。とっておきの半径1m」商品がある暮らしを写真とショートストーリーで表現しました。物語を一から作る、という仕事ははじめてで、チャレンジングで、やりがいのあることでした。

マーナ様とは他にもいくつかお仕事をご一緒していて、いつも、こんなに気持ちの良い企業はあるのかしら、と驚かされます。人も場所も商品も。ファンです。笑

商品、ほんっとうに使いやすいのです。今回の記事に登場したドリッパーもコーヒーかす消臭ポットもshupattoもすべて毎日愛用中。

自分の半径1mを幸せにできたら、
大抵のことはなんとかなる気がする。

ぜひ記事ご覧ください!オンラインストアでお買い物した方は冊子でも読めます◎

さよなら、ネットノイズ

神戸に行って気づいたのは、今の社会にはノイズがあふれている、ということだった。クラクション音、誰かを下げるつぶやき、目に入れたくない広告…。

ノイズからゆるやかに距離を取るために、ここ1年使っているスマホアプリが2つある。

1つ目は広告ブロッカー(280blocker)。これを入れておくとインターネット上に差し込まれる広告を90%以上ブロック。普通に調べ物していて、謎に卑猥な広告とか出てきてげんなりしませんか…?そういったものをすべて非表示にしてくれる。

広告って一つ一つは小さいけれど、積み重なると、無意識のうちに、そういう世界が当たり前になっていく。私は、美しい世界を見たい、よ。

2つ目はアクセスブロッカー(BlankPage)。なんとなくアクセスしてしまうサイトってありませんか?惰性でのぞいて、気持ちが下がったり、時間を浪費したり…。そういうサイトへのアクセスを禁止するアプリ。

私の場合は、Yahoo!ニュース。出産後、子どもに関する辛い記事ばかりトップに出てくるようになって、何なのかしら!ってちょっと憤っている。アクセス数を稼げれば何でもいいの?そういうポリシーに賛同できないから、アクセス禁止にした。

アクセスできない、と決めてしまえば、別に何ともないわけで、変に落ち込んだり、苦しくなったり、掻き立てられなくなって、少し静かな世界に生きられるようになった。

広告やニュースサイトすべてが悪ではないの。フィットしないものからはゆるやかに距離を取る。日々を心地よく生きる小さな心がけ。

神戸で暮らし働く、ワークインレジデンス

神戸に滞在しています。ROKKONOMADという六甲山上にある施設で、ワークインレジデンス。”ワークインレジデンス”って耳慣れないけれど、旅でも移住でもない、暮らしながら働くこと。

神戸で生まれ、小学4年生まで育った私。昨秋、子どもと久しぶりに帰ったとき、思ったんです。ああ、ルーツだ、と。山々に囲まれ、茅葺屋根が残り、鳥と風の音だけがする、この場所が。

そんなこんなで、やっぱり神戸に関わりたいという気持ちがどーんと強くなり、ワークインレジデンスプログラムに応募し、1週間滞在が決まりました。


朝、起き抜けで浴びる光、ちゃんと野菜の味がするごはん。仕事の合間に山をハイキング、ハウスアーティスト・ヤンセン一家との心地よい、コミュニケーション。

頭でわかってはいたけれど、山の上は静かでノイズがなくて、集う人たちとの会話がマニュアル的でなく人間的で。反面、普段どれだけの騒音、広告、ロボットのようなやりとりに違和感を覚えていたか、浮き彫りになります。

都市も好き。自然も好き。どちらかに偏るのではなく、私の、家族のちょうどいいバランスを探っていければ。


ちなみに1歳の息子は1週間、東京でお留守番。このことを話すと「えええ!」っと驚かれるので(笑)、どんな感じにしているか書いてみますね。

1週間、母がいなくてなんとかなるのは、子への関わり方が夫と私、同じであることが前提としてありそうです。私にできて夫にできないことは多分ありません。それは育休6ヶ月取ったり、彼の考え方によるものなのかなあ。

そして育児の最大?の難関、寝かしつけがいらないことも大きいです。

基本的に息子は18時半に一人で眠りにつき、翌朝7時までぐっすり。寝かしつけ、何もしません。ベッドに置いて「おやすみ、また明日ね」だけ。生活リズムを整えることを大事にしてきてよかった。

とはいえ夫一人は大変なので、そこは実家や妹に助けてもらいながら。1週間出張に出られるという事実は、私や私たち家族の未来を明るく照らしてくれるなあ。

母だからできない、はないと思う。母であることはパワーだもん。やりたいことがあるなら、どうすればできるか?を積み重ねていく。そうしたら無理そうに思えることも意外とクリアできたりする、何でもそうですよね。

そんなこんなで滞在もあと2日。明日は淡河町に暮らす陶芸家さんの取材です。

ROKKONOMADの詳細はこちら(どなたでも滞在可能ですよ〜)