2022年よく読まれた記事

ブログを大切にする、と2022年のはじめに決めた。

SNS全盛期、タイムラインは0.1秒単位で切り替わっていく。そんな時代だから、ゆっくり読めて小さな光を感じられる場所になれたらと願いながら書いていた。

焦らせたり、煽ったりしない。自分が考えていることで小さく役に立てそうなものがあれば、それを言葉にしてきた。

なんとなく手応えはあって、来年もこの場所は大事にしたい。いつか何かしらの形にできればとも考えています。

年末年始は更新をお休みしますが、ブログの過去記事はなんと642記事あります。2017年1月から書きためているあれこれは、今読み返してもヒントになる。

ということで、2022年によく読まれた記事をご紹介します。時間がある時、ふらっと遊びに来てもらえたらうれしいです。

【仕事編】
名前と肩書、変えました。
”誰か”にならなくていい
オズマガジン編集部 井上大烈さん+滝瀬美穂さん「コンセプトと特集」

【生活編】
妊娠と写ルンですと、愛
植物の力で、体と心を整える
居場所の見直し

みなさん、良い年をお迎えください。

【Work】ことりっぷマガジン寄稿

雑誌『ことりっぷマガジン』2022冬号の巻頭にフォトエッセイを寄稿しました。

「写真家の旅の記憶」というテーマで、印象深い旅写真に合わせてエッセイを執筆しています。

毎年一月、奄美大島へ向かう。
空港からバスに揺られて20分。
目的地は、海沿いのゲストハウス。
正直、観光的なことは何もしない。

『ことりっぷ マガジン』2022冬号

毎年、新年に訪れる奄美大島という場所。あらかじめ予定しているわけじゃないけど、いつも1月に行っている。その理由をはじめて書きました。

雑誌1ページ目に掲載ということで、旅への想いがぐっと高まるような、そして新しい視点も得られるような内容に。意識してなかったけど、先週書いた「じっくり休んで、研ぎ澄ます」ともリンクしています。

とってもお気に入りです。やっぱり写真と文で表現することが好き。声をかけてくださった編集部の皆さん、掲載を快諾くださったPARADISE+innさん、ありがとうございました。

冬は節目。1年が終わり、1年がはじまる、とびきりのタイミング。ぜひお家でぬくぬくしながら、ゆっくり楽しんでもらえたらうれしいです。

【Work】Nikonレンズ作例撮影

ずっとお知らせしたかった仕事。夏から初秋にかけて、Nikonの新レンズ「NIKKOR Z 40mm f/2(SE)」の作例撮影をしました。写真は全世界のWeb、パンフレット、店頭などで使用されています。

テーマは「daily snap」。ということで、私が日常的に通っているお店、普段から仲良しな女の子を撮っています。モデルの久保陽香さん、麻佑さん、葉山のSUNSHINE+CLOUDなど。

作風を生かして、自由に切り取っていく。作例撮影ははじめてで、こんなに合う仕事があったんだ!というのが率直な気持ち。

意識したのは、いわゆる”サンプルです”というカッチリした絵にならないこと。できるだけ硬さのない、でもちゃんと届く写真。レンズを手に取る人の心まるごとふわっとうれしくなるような…

お世話になっているモデルさんやスタイリストさんをアサインして、撮影場所やイメージも提案して、一から世界観を作りました。ご一緒したチームの皆さんも、みーんな朗らかで。

こういう仕事、これからも丁寧にやっていきたい。

Z fc+NIKKOR Z 40mm f/2(SE)

軽くて気軽に持ち運べるから、日常を美しく残せる。
威圧感がないから、自然体をとらえやすい。
フィルムライクな佇まいも魅力。

一眼レフが当たり前だったけど、この撮影を機に色々と見直しをはじめています。もう、きっと、機材も軽さの時代。

NIKKOR Z 40mm f/2(SE)
2023年1月20日発売予定
12月16日10時より予約販売受付開始

じっくり休んで、研ぎ澄ます

年末、2週間休むことをストーリーズで書いたら、多くの反響(♡)をいただいた。

ここ数年、年に1度、長めの休みを取るようにしている。休みを意識的に取っているのは、その方が結果的にいい仕事ができると実感しているから。

仕事を休んでいる間、自分自身と深く向き合っていく。

これから何がしたい?どんな作品を撮る?どこで展示する?数年後どんな仕事をしていたい?私らしい写真って?など。

考えたいことを事前に書き出しておいて、集中して一つひとつ考えていく(ちなみに今数えたら18個あった)。その期間はメールもSNSも基本的に見ない。

途切れなく仕事をしていると、どうしても視野が狭くなっていく。社会や他人に流されていく。

それが全て悪いわけじゃない。目の前のタスクをどんどん打ち返すのが得意な人もいる。休まずともハイパフォーマンスを発揮できる人もいる。

ただ、私は定期的に休んで、感覚を研ぎ澄ませた方がいい仕事ができるタイプ。

2022年、心おどる仕事ばかり取り組ませてもらった。渋谷パルコで前田敦子の”月月”展を開催できて、カメラメーカーの広告を撮って、他にもたくさん!新しいご縁にも多く恵まれた、というか新しいご縁の方が多かった。

2023年は仕事の数を増やしたいと思ってる。数がすべてじゃないけれど、もっと写真を撮りたい、話を聞きたい、文を書きたい!東京に限らずローカルやワールドワイドな仕事もしていきたい。

私が携わることで喜んでもらえるように。パフォーマンスをより高めていけるように。一呼吸置いて、感覚を研ぎ澄まして、あたらしい1年へ。

12月21日〜1月3日までお休みをいただきます。お休み中もご相談・ご連絡は承っています。メールやCONTACTフォームから気軽にどうぞ。

服は直して、使い継げる

最近、服との関係性が変わってきた。自分に合う形・色・サイズが分かってきて、長く付き合える服を選ぶようになっている。長く着る前提だと、買う時に吟味するし、着るほどに愛着が湧いて、いい。

とはいえ、服は消耗品でもある。こないだ大事に着ていたワンピースを自転車に巻き込んでビリッビリにしてしまった。見るも無残なビリビリ。そして2年ほど着倒していた古着のレースガウンに穴が空いているのも気になっていた。ぎゃー。

自分で直すことはできないけど、捨ててしまうのは悲しい。できれば元の形を活かしてリフォームするか、リメイクしたい、センス良く。センスが合うっていうのがなかなか難しくて、ただ直すだけじゃなくて、いい感じに仕立ててほしい。

そんな無茶ぶりを叶えてくれるお店を京都に見つけて、オンラインでやりとりして、この度直してもらった。それが冒頭の写真。ワンピースはビリビリ部分を縫い付けてもらい元通り。足首まで長さのあったレースガウンは思い切って腰丈で切ってリメイク。なんて、かわいいんでしょう。

服は寒さや暑さを凌ぐだけじゃないと思う。表現の一つだし、積み重ねてきた時の記憶が宿っている。

もちろんモノだから壊れたり、汚れたり、破れてしまうこともあるだろう。

今まではそこで終わりだったのが、その先も一緒に歩めるという選択肢を知れて、とっても心強い。大切な服は長く着たいもん。サステナブルとかそういう話というより、心情の話。

お直しをお願いしたのは→RE;CIRCLE STUDIO