さよなら、ネットノイズ

神戸に行って気づいたのは、今の社会にはノイズがあふれている、ということだった。クラクション音、誰かを下げるつぶやき、目に入れたくない広告…。

ノイズからゆるやかに距離を取るために、ここ1年使っているスマホアプリが2つある。

1つ目は広告ブロッカー(280blocker)。これを入れておくとインターネット上に差し込まれる広告を90%以上ブロック。普通に調べ物していて、謎に卑猥な広告とか出てきてげんなりしませんか…?そういったものをすべて非表示にしてくれる。

広告って一つ一つは小さいけれど、積み重なると、無意識のうちに、そういう世界が当たり前になっていく。私は、美しい世界を見たい、よ。

2つ目はアクセスブロッカー(BlankPage)。なんとなくアクセスしてしまうサイトってありませんか?惰性でのぞいて、気持ちが下がったり、時間を浪費したり…。そういうサイトへのアクセスを禁止するアプリ。

私の場合は、Yahoo!ニュース。出産後、子どもに関する辛い記事ばかりトップに出てくるようになって、何なのかしら!ってちょっと憤っている。アクセス数を稼げれば何でもいいの?そういうポリシーに賛同できないから、アクセス禁止にした。

アクセスできない、と決めてしまえば、別に何ともないわけで、変に落ち込んだり、苦しくなったり、掻き立てられなくなって、少し静かな世界に生きられるようになった。

広告やニュースサイトすべてが悪ではないの。フィットしないものからはゆるやかに距離を取る。日々を心地よく生きる小さな心がけ。

神戸で暮らし働く、ワークインレジデンス

神戸に滞在しています。ROKKONOMADという六甲山上にある施設で、ワークインレジデンス。”ワークインレジデンス”って耳慣れないけれど、旅でも移住でもない、暮らしながら働くこと。

神戸で生まれ、小学4年生まで育った私。昨秋、子どもと久しぶりに帰ったとき、思ったんです。ああ、ルーツだ、と。山々に囲まれ、茅葺屋根が残り、鳥と風の音だけがする、この場所が。

そんなこんなで、やっぱり神戸に関わりたいという気持ちがどーんと強くなり、ワークインレジデンスプログラムに応募し、1週間滞在が決まりました。


朝、起き抜けで浴びる光、ちゃんと野菜の味がするごはん。仕事の合間に山をハイキング、ハウスアーティスト・ヤンセン一家との心地よい、コミュニケーション。

頭でわかってはいたけれど、山の上は静かでノイズがなくて、集う人たちとの会話がマニュアル的でなく人間的で。反面、普段どれだけの騒音、広告、ロボットのようなやりとりに違和感を覚えていたか、浮き彫りになります。

都市も好き。自然も好き。どちらかに偏るのではなく、私の、家族のちょうどいいバランスを探っていければ。


ちなみに1歳の息子は1週間、東京でお留守番。このことを話すと「えええ!」っと驚かれるので(笑)、どんな感じにしているか書いてみますね。

1週間、母がいなくてなんとかなるのは、子への関わり方が夫と私、同じであることが前提としてありそうです。私にできて夫にできないことは多分ありません。それは育休6ヶ月取ったり、彼の考え方によるものなのかなあ。

そして育児の最大?の難関、寝かしつけがいらないことも大きいです。

基本的に息子は18時半に一人で眠りにつき、翌朝7時までぐっすり。寝かしつけ、何もしません。ベッドに置いて「おやすみ、また明日ね」だけ。生活リズムを整えることを大事にしてきてよかった。

とはいえ夫一人は大変なので、そこは実家や妹に助けてもらいながら。1週間出張に出られるという事実は、私や私たち家族の未来を明るく照らしてくれるなあ。

母だからできない、はないと思う。母であることはパワーだもん。やりたいことがあるなら、どうすればできるか?を積み重ねていく。そうしたら無理そうに思えることも意外とクリアできたりする、何でもそうですよね。

そんなこんなで滞在もあと2日。明日は淡河町に暮らす陶芸家さんの取材です。

ROKKONOMADの詳細はこちら(どなたでも滞在可能ですよ〜)

It’s me!は原点、そして再始動

It’s me!が今日リニューアルした。It’s me!は私の原点。

写真を仕事にする前、週末に女の子を撮らせてもらっていた。

最初はただ私が楽しくてカメラを向けていたけれど、撮らせてもらった方から「自分を好きになれました」「はじめて自分らしく写れました」という声をもらうようになった。

私自身も結婚式でプロのフォトグラファーに撮影してもらった1枚の写真で、ずっとコンプレックスだった容姿を受け入れられるようになった。

女の子の声と私の体験が重なって「写真を撮ることって、自分を受け入れることにつながる!」と、2016年にIt’s me!を立ち上げた。2021年春に出産を機にお休みするまで、毎月コツコツとお申込みを受け付けていた。

1年半の充電期間を経て、今日再始動。2月分のお申込みはすぐに埋まった。

「女の子の今を残すサービス」から「一人ひとりに寄り添い、写真と文でかたちにするブランド」へ。この変化が私自身の心境の変化とリンクする。

ただ、かわいい、かわいい、で女の子を撮っていた頃。

今もその気持ちは変わらずあるけれど、これからは「写真と文」で役に立っていきたい(ちょっと堅いんだけど、うまく表す言葉が見つけられない)。

いい意味でも悪い意味でも我が強かった時期を経て、自分らしさは中心に置きながら、その上でどうお役に立っていけるか。

It’s me!、私はわたし、と思えること。これからもできることを淡々と。

It’s me!

風邪と新月、浄化の1週間

昨日まで風邪を引いて寝込んでいた。子どもから風邪をもらうのは久しぶりで、2日つづけて高熱が出て、一度下がったと思ったらまた上がったり、となかなか翻弄された。

風邪を引いた時、できることは意外とシンプルだ。眠る、汗や老廃物(鼻水など)を出す、食欲があるなら食べる、その繰り返し。それを素直にやってやってやって、今朝ようやく”抜けた”感覚があった。

それは単純に熱が下がったなどの症状の緩和に加え、心身の軽さが風邪以前と違っていた。なんだか力みが取れているような、ふわふわとスキップしたくなるような、心地よい感覚。

風邪のさなかは辛いしかない。頭は重く、仕事は滞り、部屋は荒れ果てていく。今回の荒れようは絶望的だった(笑)

(この3倍くらい〜)

でも、そこを超えると、ちゃんと得るものがある。もしかしてちょっと張り切りすぎてたかなあ。子どもに目を向けきれていなかったかなあ。

そんなことを考えながら木場公園を散歩していたら、雲の間から光がさしてきて、なんだか少し春に一歩近づいたような、そんな陽気。

1月22日は新月。私も生まれ変わったような気持ちで、この文章を書いている。

ギフトは積み重ねの先にある

前田敦子の”月月”カレンダーを制作することになった。正しくは、制作できるように奮闘中(笑)

アイデアが立ち上がった経緯は追ってInstagramでご紹介するとして「カレンダーを企画して作る」というのが、すごく私らしいと思っている。

私、カレンダー、ずっと撮ってみたかったんです。女優さんやアイドルさんのカレンダー、ずっと撮ってみたかった。でも誰にどうアプローチすればいいか分からなくて、撮ってみたい想いだけが宙ぶらりんだった。

そこへ訪れた、前田敦子の”月月”カレンダー。自分たちの身の丈で、信頼している人たちと作る。月月や世界観に親しんでくれる方々に届ける。

誰かから依頼されるのを待つことも大切。でも私は自ら企てることが好きで、そういうタイプなんだな、って。

そして…力技でどうにかするのではなく、力を抜いて、目の前に集中していれば、叶えたいことはギフトのようにもたらされるものなんだ。