【Work】くらすこと記事掲載

くらすこと、という素敵なブランドが福岡にあります。存在を知ったのは出産して、少し経った頃。目の前にいる子をどう育てていくのが、良いのだろう。迷ったわけではないけれど、小さな指針みたいなものがほしくて、出会ったのが、くらすことを主催する藤田ゆみさんの「子どもと一緒にスローに暮らす おかあさんの本」でした。

2年の時が経ち、私は神戸の淡河町で作陶にはげむ、十場あすかさんに出会うことになります。内側から湧きたつ何かがあって、お話を伺いに行った2023年2月。そして書き上げた5月。あすかさんの物語を、私のHPだけにとどめておくなんてもったいなくて、相談したメール。

いろんなご縁を繋いでいただき、くらすことのウェブマガジンで、十場あすかさんのインタビュー記事を掲載いただきました。前編・後編の2つの物語で、私のHPよりゆっくり読み進めることができると思います。

後編のタイトル「目の前に向き合い続けたから、できない自分も愛せるようになった」が大好き。そうなりたいなって思う。

ぜひ、ご覧いただけるとうれしいです!

【前編】合わないものを削ぎ落として ようやくたどり着いた陶芸の道
【後編】目の前に向き合い続けたから できない自分も愛せるようになった

【Work】高橋愛さん撮影

高橋愛さん、撮影しました。つるんとしたお肌と朗らかなお人柄、楽しい撮影でした。一部フィルムで撮りおろせたのもうれしかった。やはりフィルムは最高です。記事はこちらから!

【Work】連載スタート「わたしのお気に入り」

生活雑貨メーカー・マーナの公式サイトで連載が始まっています。暮らしを愉しむ人を訪ね、美意識や道具の使いこなしを伺うコンテンツ。

第一回はインテリアスタイリストの大谷優依さん。

第二回はモデルで料理家の浅野美奈弥さん。

そして最新回は「SUNSHINE+CLOUD」の田川薫さん。

人間の生きる姿、そして心地よい暮らしのヒントを散りばめています。ぜひ物語をゆっくり読み進めるように楽しんでいただければ幸いです。

この連載はコンテンツの立ち上げから携わり、撮影、執筆とまるっと担当しています。ていねいにチームのみんなで作り上げた世界観、ぜひ遊びに来てくださいね。

&w「東京の台所」取材を受けました

34年間料理経験ゼロ。意外な方法で苦手意識を克服〈285〉

息子が生まれるまで34年間、料理をほぼしませんでした。

自分への諦め、夫との諍い。離乳食を機に逃げないと決心したこと。こびりついていた料理への苦手意識が、すうっと溶けていった1年半。

&wの「東京の台所」で、大平一枝さんに取材をしてもらいました。

ここまで丁寧に心情をすくい上げて形にしてもらったのは初めてです。ぜひ多くの方…特に料理が苦手な方、そんな自分があんまり好きじゃないと感じる方、離乳食面倒だなという方に読んでもらえたらうれしいです。

あいかわらず料理が好きとは思えないけれど、それでも私は今週末、台所に立つのです。記事はこちらから。

第4話:一生懸命を愛し、できない自分もまあいっか/十場あすかさん

陶芸家・十場あすかさんの人生観を全4回にわたって、聞かせていただいています(第1話はこちら)。

今回で最終話。

さあ、そろそろお昼ごはんの支度が整いました。今日は夫で陶芸家の十場天伸さんお手製の水餃子。部屋の中にいい香りが漂ってきました。高校入学を控える長男のお兄ちゃんも一緒に食卓を囲みます。

子育て10年、再開して6年。これまでを振り返って「ぎゅうぎゅうでした。もう、めっちゃダッシュしてた」と笑うあすかさん。

「去年、福岡で展示した時、オーナーさんに『こんなわーっとした忙しない仕事のやり方、どうなんかなあって思う』って相談したら『今はわーっとする時期なんじゃない?』って言われて。そっか、わーっとしないと見えないものあるもんねって、腑に落ちました」

もともと自立が人生のテーマだったあすかさん。その気持ちは変わらずあるのでしょうか。

「今はね、自立したいとも思ってない。あの気持ち、どこ行ったんやろう?(笑)」

「去年くらいに、もう陶芸でやっていけるって思えたんです。それが大きいかな。再開してそりゃ1〜2年はできないんですよ。技術は身についているけど、ブランクがあるから乗りきれなくて。毎日毎日積み重ねて、理想に近くなってきてる。完全一致しているかっていうと、まだちょっとあれやけど…でも、だいぶ近づいている」

今後、どんなことに挑戦していきたいですか?と伺うと…

「目標が全然ないんです。天伸は最初、学校で自己紹介した時も『世界で活躍したいです』って言い切って、みんな『おおー!』ってどよめいて(笑)私はとにかく目の前のことを一生懸命やる、以上。みたいな感じかなあ。ふふふ」

自身に合わないものを削ぎ落として、たどり着いたものづくりの道。10年の休業を経て、見つけた自身の世界観。

「今でも、昔のちゃんとしなきゃ精神の延長で、きっちり作りたい気持ちはあるんですよ。でもやっぱりできないんです。できないことを、昔は『なんでだろう、うーん』って思ってたけど」

今は、そのできない自分も…

「まあ、えっかって感じ(笑)まあ、えっかって」

お話を伺いはじめて1時間半。むっちりとした水餃子が、あすかさんの器にどんと盛られ、食卓へ。やわらかな湯気とじゅわっとした香りで心の温度が一気に上がります。さあ、ハフハフしながらみんなでいただきます。この続きは、また今度。


十場あすか
陶芸家。1983年広島県生まれ。2007年に夫・十場天神さんとともに神戸・淡河町にて独立。育児で10年休業のち2017年に復帰。白を基調としたおおらかな作風が人気。@asukajuba

七緒
写真と文。1987年神戸市生まれ。上智大学新聞学科卒業後、雑誌編集者を経て2017年独立。ポートレートやライフスタイルを中心に撮影・執筆。@naotadachi